愛犬の噛み癖(甘噛み)は大丈夫ですか?

愛犬の噛み癖(甘噛み)は大丈夫ですか?

子犬の頃は、噛まれたとしても、あまり痛みも感じませんし「可愛い」と感じてしまいますよね。

しかし、成犬まで噛み癖が続いてしまうと、相手に怪我させてしまうリスクがあり、大問題になってしまう恐れがあります。

大切な愛犬が人間社会でうまく共存していくためには、飼い主さんがしつけをしてあげる必要がでてきます。

そこで今回は、犬の噛み癖(甘噛み)について考えてみようと思います。

目次

《犬が噛み癖・甘噛みする理由とは?》

犬はそもそも噛むことが好きな動物ですが、そこには、噛む理由も存在しています。

まずは、噛む(甘噛み)する理由をおさらいしてみましょう。

遊びの一環

普通は子犬の時、母親や兄弟と一緒にいるので、じゃれたり、噛んだりすることで、遊びながらいろいろな事を学びます。

遊びながら、兄弟から噛まれることで、噛まれる痛みなどを覚え、反対に力いっぱい噛んで、母犬に怒られたりしながら、噛むことについて学んでいきます。

また、犬同士が噛みあっているのも、ペットショップなどでもよく見ますよね。
これも遊びの一環です。

好奇心で口に入れることで学ぼうとしている

特に子犬のころは遊び盛りで、人間のように手足を器用に使えません。

その代わりに、口を使い噛むことで学習しています。

気になる物は口に入れて噛んで確かめ、噛んでみると楽しくてずっと噛み続けている場合もあります。

飼い主(人)に噛むことで注意を向かせている

飼い主または人の手を噛んだりすると、犬にとっては嬉しい反応や、楽しい反応が返ってくることがあります。

噛むことで、目を合わせてくれたり、遊んでくれたり、お話ししてくれたり。

愛犬が「噛む事で構ってもらえる事」を学習した場合、自分に注意を向けるために噛むようになります。

歯が痒い

乳歯が生えてきたり、永久歯の生え変わりで、歯茎の痒みや不快感で気になり、それを解消するために噛むという行動につながってくる。

《犬の甘噛みについて》

甘噛みは、軽く噛む事を言います。

しかし、犬種や大きさによって、甘噛みのつもりでも相手に怪我させてしまうほどの力になりうることがあります。

犬にしてみれば「じゃれている」つもりでも、大事になってしまう事があります。

放っておくと、どんどんエスカレートして取り返しのつかないことにだってなりかねません。

犬は「甘噛み」のつもりでも、他人からすると「怪我してしまった場合」、怪我してなくても「犬が苦手な人」や「子ども」からすると、恐怖体験となり「犬に噛まれた!」となってしまい、揉め事になってしまう場合もあります。

飼い主さんが、愛犬の問題行動として悩むことが多い問題のようです。

甘噛みしやすい時期

特に子犬の歯の生え変わるときやヤンチャな時期にあたる、1年未満の犬によくみられます。

《犬が噛む事への考え方》

犬に対して、なんでもかんでも噛むことを注意してはいけません。

噛む(甘噛み)自体は自然な行動です、そういう生き物なんですから…。

子犬のうちは、歯の生え変わりや遊びのつもりで噛むことをするので、噛むこと自体を否定してはいけません。

しかし、相手を怪我させるような人の手を噛むことなどは、子犬の頃から「噛む事へのしつけ」をしていないと、成犬になっても噛んでしまい、甘噛みではなく、本気で噛んでしまう子になってしまうと本当に大変です。

他にも、「撫でられるのが嬉しい」「寂しさや構って欲しさ」などの理由で、甘噛みをする子もいます。

《犬の噛み癖のしつけする目的》

子犬の時は特に訓練しましょう

子犬の甘噛みを甘く見ていると噛み癖がついてしまい、成犬になってしまったときに苦労することもあります。

子犬のころから「噛んで良い物」「噛んではいけない物」が覚えられるように、しっかりしつけておく必要があります。

力の加減を覚えさせる

噛む事を禁止するのではなく、力加減させる事を覚えさせる事が一番重要です。

子犬のころに、きちんと矯正しておいた方が良いでしょう。

《犬の噛み癖・甘噛みされた時のしつけ方法》

無視すること

愛犬からすると、噛む事で「相手してくれる」「嬉しそうにしくれる」などの反応と認識してしまうと「噛むと構ってもらえる」と勘違いしてしまいます。

反射的に手を引っ込めないように注意

噛まれると、反射的に手を引っ込めてしまいますよね。

しかし、犬は動くものや逃げるものを追いかける習性があります。

反射的に手を引っ込めると、鋭利な歯のため、更に怪我の原因になり、とても危ないのでやめましょう。

そのため、噛まれたときはおもちゃなどを使い、他に気を向かせるようにしましょう。

ただし、食べ物やおやつはNGです。

噛むことで、おいしい食べ物がもらえると勘違いしてしまうためです。

叱るときは一言で

犬を叱るときって本当に難しいと思います。

叱るときは冷静に低い声で、「ダメ!」など一言だけ発するようにしましょう。

※叩くことは禁止です!

噛んでも良いおもちゃをあたえる

噛んで遊ぶために作られたおもちゃで遊ばせてあげましょう。
愛犬のお気に入りになりそうなおもちゃを探してあげましょう!

子犬同士や同居犬と遊ばせる

子犬のころは、親や兄弟と遊んでじゃれ合ってよく噛みます。

本来の自然環境であれば、親兄弟を通じて、噛む事についての知識は学んでいきます。

そのため、同居犬や犬同士の仲間、または犬の幼稚園などに通わせて遊ぶ機会をつくってあげても良いかもしれません。

噛まれて困る物に噛み用防止対策する

犬に噛まれて困るクッション・カーテンなどには、「ビターアップル」などの噛み防止用スプレーをかけたり、アルミホイルなどを巻くことを実践してみましょう。

私の場合は、こたつなどのコードが怖かったので、犬に届くコード類は100均で購入できるコードを守るプラスチック状の巻くタイプのものを使っていました。

はっきり叫び、遊びをすぐに中断する

人間も噛まれると傷つくことを教えなければいけません。

犬同士でも、お互い不快な事が起こると遊びも中断されます。

私たちも同じように、飼い主さんが望まない行動した場合、「痛い!」はっきり叫び、遊びを中断してください。

その瞬間、犬はビックリするので口を緩めてくれます。

ポイントとして、不快な瞬間(歯が触れた時)に声を出し、遊びをストップさせましょう。

不快な瞬間(歯が触れた時)に声を出し、遊びをストップさせましょう。

まだ続くようであれば、犬の前から姿を消してもよいでしょう。

痛みに関係なく、歯が触れたときなどは、声を出して遊びを中断します。

これを繰り返すことで、犬も学習していきます。

※声を出すときは、高い声や笑いながら、また、文章や長い単語だと理解しませんので、低い声で短く言いましょう。

噛まれても叩いてはいけません!

犬に噛まれても絶対に叩いたり、マズルを掴んだりして叱らないでください。

どんな理由があっても、犬に体罰を与えるのは、恐怖感を抱かせる結果になり、飼い主さんとの良好な信頼関係が気づけなくなります。

《飼い主さんの行動も再チェックしてみてください》

飼い犬にとって、噛む(甘噛み)は、「歯がかゆい」「飼い主さんの動く手足がおもちゃに見える」などの理由がほとんどです。

ただし飼い主さんの反応によって、噛む(甘噛み)の問題行動のきっかけづくりをしてしまっている場合もあります。

手足をおもちゃのように見せていませんか?

痛くないからといって、手をぶらぶらしたり、ひらひらしたりして、手を使い遊んであげてしまっていませんか?

犬にとっては、飼い主さんの手もおもちゃだと勘違いしてしまいます。

成長に合わせた、いろいろなおもちゃがあるので、犬に合ったおもちゃを与えてあげてください。

  • 噛む(甘噛み)姿をみて「かわいい!」と喜んでいませんか?
  • 噛まれた瞬間「痛い!」と手を引っ込めていませんか?
  • 間違った怒り方していませんか?

これらの反応は、犬にとってみれば「嬉しい・楽しい」行動になってしまうようです。

噛むと飼い主さんはかまってくれますし!

《愛犬の噛み癖を抑えるためのポイント》

ポイントその① 噛ませない環境作り

  • 噛ませない
  • 噛まれて困るものは、犬に届かないところに置くように心がけましょう。
  • 噛むと不快な物にする。

楽しみながら噛むことが多いので、犬が嫌がるアルミホイルを巻いたり、犬用の苦味があるスプレーを利用しましょう。

ポイントその② 噛んでも良いおもちゃを与える

噛むこと自体を否定するのではなく、欲求を満たしてあげることも重要となります。

噛みたい欲求も少し違いがあるため、何通りかのおもちゃを試してあげてください。

ガジガジ噛み続ける事ができる、食べてしまっても大丈夫な木のおもちゃ「ウッドトイ」や「アキレス」など。

猟犬などの捕獲する欲求もあり、ぬいぐるみやロープなどで引っ張り合いができるおもちゃなどもさまざまです。

一緒に遊ぶことが噛みつき防止の特効薬

ロープなどのあるおもちゃの場合などは、飼い主さんと一緒に引っ張り合いっこして遊んであげることで、良い効果がたくさんあります。

飼い主さんのとの信頼関係が築ける

一緒に引っ張り合いっこして遊んでいると、噛みつく欲求を満たせるだけでなく、一緒に遊んでくれる飼い主さんと遊ぶことが、何よりも楽しくて大好きになります。

飼い主さんと犬の関係が良好になることで、噛み癖などの行動も減っていくようです。

噛んでいる物を口から離す訓練もできる

引っ張りあいっこをして遊んでいるときや終わったときに、おやつを使いながら「ちょうだい」「離して」などの合図をつけていくと、噛んではいけないものを噛んだときに、訓練した合図で離してくれるようになります。

噛みつきの予防にもつながります。

飼い主さんとの引っ張り遊びをすることで、愛犬の噛みつき欲求も満たす事にもつながり、さらにとても楽しい遊びになります。

そのため、他の物を噛みたいと思う欲求も軽減させてあげることができます。

《犬の噛み癖(甘噛み)に役立つアイテム》

代表的な物は、食べても安心な素材でできた木製のおもちゃ・硬く編んだロープ・音がなるぬいぐるみがついたロープなどがあります。

愛犬にあった、お気に入りのおもちゃなどがあれば、噛み癖も軽減できます。

私の愛犬(しめじ)君のお気に入りのおもちゃは、ヒヨコやいちごなどのぬいぐるみがついたロープ式のおもちゃです。

参考として、ショッピングサイト張り付けておきますね。

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犬の噛み癖の期間について

子犬の場合は、乳歯が生えるころから、永久歯が生えそろうまでの間は、歯がむずがゆくて噛む行動が多く見られます。

そのため、歯が生え揃うころには少しずつ減ってくると思いますが、まだまだ犬は遊び盛りで元気いっぱい!

エネルギッシュなので、噛む欲求はまだまだ続くでしょう。

子犬のうちは、好奇心や狩猟本能や、遊び・歯のむず痒さなどを解消するために、生涯でもっとも噛む時期だと思っておきましょう。

犬の噛み癖についてのまとめ

いかがでしたでしょうか?

犬は噛むのが普通なので、飼い主はおおらかな気持ちで接してあげて、犬との良好な関係を築きながら、のびのびと育てていきましょう。

その上で、絶対に体罰などの恐怖でしつけるのではなく、噛んではいけないもとを粘り強く一つずつ教えてあげたり、噛んでも問題ないようなおもちゃやグッズを与えて、欲求をきちんと満たしてあげましょう。

繰り返し言いますが、犬の本能に対しての噛むこと自体を否定してはいけません。

大切な愛犬と共存していくために、落ち着いた気持ちで粘り強く育ててあげてくださいね。

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