5月~6月にかけて旬を迎える果物であるさくらんぼですが、犬にさくらんぼを食べさせても大丈夫なのか迷ったことはありませんか?
一口で食べられる大きさに加えて甘い香りもするため、愛犬も食べてしまいそうですよね。
さて、今回はさくらんぼは食べさせても大丈夫なのか調べてみました。
参考にしてみてくださいね。
《さくらんぼとは?》
さくらんぼって桜の木になる実なんですね!知りませんでした…。
ただ、一般的に食べるサクランボの桜の木と鑑賞の桜の木とは、品種が違うようですね。
勉強になりました。
《犬にさくらんぼは与えても大丈夫?》
答えは△!
犬にさくらんぼを与えても問題ありませんが、ただし実のみ!種や茎は必ず取り除きましょう。
注意点をしっかり守って与える事ができれば、甘いおやつとして犬にも食べさせられます。
ただ、さくらんぼに関しては「食べてよい」「いけない」「オススメしない」と意見が分かれています。
その原因は種にあるようです。
さくらんぼの種について
種を間違って食べてしまう可能性があるので、個人的にはリスクを考えるとちょっと不安になりましたね…。
種(特に未成熟)には、かみ砕いた種から微量の青酸カリが発生します。
アミグダリンと物質が体内で中毒症状を起こし、死に至る可能性を秘めています。
ただし、犬は基本的には丸呑みなため、便と一緒にでることが多いようです。
もし愛犬が種を食べてしまった場合、心配な場合は獣医さんに相談してみてください。
《犬がさくらんぼを食べる時の良い点(メリット)》
犬の皮膚や粘膜を健康的に保つ効果があります。
さくらんぼにはビタミンA、ビタミンCといった皮膚や粘膜を保護してくれる成分が含まれています。
体を温める効果があります
さくらんぼは、体を温める効果があります。
体を温める働きをする食べ物には、血行を促進しする効果が期待できます。
体を健康的に保ち老化を防ぎます
さくらんぼに含まれる、アントシアニンというポリフェノールが、体を健康的に保ち老化を抑える効果があります。
また、血液をさらさらにして血管を強くする効果も期待できます。
《さくらんぼに含まれる栄養素》
さくらんぼの主成分は、ブドウ糖です。
その他にカリウム、鉄分、ビタミンA、ビタミンCをバランス良く保有しています。
また、有機酸(リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸)が含まれています。
- ブドウ糖
- 糖質は体内でエネルギーに代わり、血液・脳・筋肉など身体全体の動力源になります。
- 糖質にはでんぷんにも含まれますが、犬は人に比べて吸収しづらいようです。
- アントシアニン
- 網膜に存在するロドプシンを再生する効果があり、眼精疲労の回復や視力の回復など、目の機能を改善する効果があるとされています。主にブルーべりーに含まれており、ブルーベリーが目に良いとされる理由です。
- ソルビトール
- さくらんぼに含まれる「ソルビトール」をいう成分は、便秘解消に効果があります。
- 摂取しすぎると栄養の吸収をブロックしてしまう効果がありますので、食べ過ぎに注意が必要です。
- βカロテン:ビタミンA(脂溶性ビタミン)
- ★目の病気や老化防止、抗がん作用
- 皮膚・被毛の健康状態を保つ効果があり、白内障の予防や角膜の健康維持にも効果があります。また、造血効果もあります。
- 犬はビタミンAの上限が低く中毒になりやすく、赤血球数減少、結膜炎、肝臓・腎臓機能低下の要因になりますので、過剰摂取には注意してください。
- ビタミンB1(水溶性:水に溶ける)
- 炭水化物や糖などをエネルギーに変えてくれる手助けをしてくれます。
- 疲労回復をはじめ、皮膚や粘膜を強くしてくれる働きがあります。
- しかし、摂取しすぎると、脚気の原因になってしまいます。
- ビタミンB2(水溶性:水に溶ける)
- ★疲労回復の効果
- 人間にとっても、疲労回復や老化防止、美肌には欠かせないと言われているほどのビタミンですので、同じように犬の皮膚や被毛の健康を維持するために必要な栄養素となります。
- また、脂肪の燃焼を助けてエネルギーを作り出してくれる効果があります。
- ビタミンC(水溶性)
- ★抗がん作用、アンチエイジング効果
- 犬の老化を防止する働きや、抗がん作用があります。
- 犬はビタミンCを体内でつくることが可能です。
- しかし、シニア犬や体の弱い犬は、多くのビタミンCが必要なため、外から取り入れる必要があります。
- ビタミンE(脂溶性:油と-緒に摂ると吸収しやすくなる)
- ★抗酸化作用
- 血管や細胞を保護する役割があり、血流を良くする効果が期待できます。。
- シニア犬や体の弱い犬に取り入れさせたい成分です。
- カリウム(熱に弱い、摂取しすぎ注意)
- ★利尿作用
- 体内の不要な塩分を排出する効果があります。
- 脱水症状になると、水分とともにカリウムなどのミネラルも失われるので、水分補給だけではなくカリウムの摂取も欠かせません。
- 風邪や動脈硬化の予防にもなります。
- 与えすぎると、高カリウム血症などの原因になってしまいますので注意してください。
- 鉄分
- 血中酸素の運搬を促進します。
- リン
- 歯や骨を丈夫に保ったり、神経や筋肉を正常に保ったりする効果があります。
《犬がさくらんぼを食べる時の悪い点(デメリット)》
さくらんぼにも注意する点や、リスクもあるようなので見ていきましょう。
《犬にさくらんぼを与えるときの注意点》
与えすぎに注意しましょう
ソルビトールは少量であれば便秘の解消や虫歯予防などの効果が期待できるのですが、摂取しすぎると消化不良を起こしたり、栄養の吸収をブロックしてしまう効果がありますので、食べ過ぎに注意が必要です。
糖分の過剰摂取になるので、肥満の原因になったり下痢や嘔吐などの原因となります。
さくらんぼの種は毒である
さくらんぼの種にはアミグダリンという青酸カリと同様の成分に変換されてしまいますので、とても危険です。
犬は基本的には丸呑みするので、噛み砕かなければアミダグリンが分解されずに、便と一緒にでる可能性はあります。
万が一、噛み砕いてしまったら中毒症状を起こす可能性が比較的高く、呼吸困難やチック症などの症状があらわれてしまうことがあります。
また、種は硬くて鋭利なので、噛み砕かなかったとしても器官を傷つけてしまう可能性もあります。
そのため、種を誤飲してしまった場合は、動物病院に相談してみるとよいでしょう。
- アミグダリン
- 消化器内で青酸カリと同様の成分に変換されてしまいます。
- そのため、犬はさくらんぼの種は絶対に食べてはいけません。
- ※さくらんぼの実には含まれておりません。
未熟な実、葉、茎、花の部分は与えないで
また、種以外にも与えてはいけない部分があります。
さくらんぼの葉、茎、花の部分、さらに未熟な実は与えないようにしましょう。
桜餅にも使用されている<さくらんぼの葉(クマリン)>も犬にとっては毒性があります。
参考としては、スーパーなどで出回っている「さくらんぼの実」は、熟しているので問題ありません。
問題なのは、さくらんぼ狩りなどにある野生のさくらんぼに危険が多く潜んでいます。
未熟な実が落ちていたり、実以外を食べてしまったり…。
まとめると、しっかり成熟した<さくらんぼの実のみ > を食べさせるようにしましょう!ということになります。
《犬にさくらんぼを与える時の食べさせ方や調理方法》
さくらんぼの一粒は小さいため、特に細かくカットする必要はありませんが、心配な場合は小さくカットしてあげましょう。
さくらんぼ狩りなどについて
近年は、犬も一緒に入る事ができるさくらんぼ農園が増えてきているので、その場合は、種や葉、茎などを取り除き、しっかりと熟したさくらんぼの実だけを食べさせるようにしましょう。
さくらんぼを食べさせる量の目安
さくらんぼ一粒の大きさは、4.5g~7g程度のようです。
一粒の平均カロリーは50kcal程度です。
犬に与えても良いとされる量は15g程度といわれていますので、小型犬で1~2粒程度、中型犬以上は3~4粒程度のようですね。
食べ過ぎると肥満などの原因になるので、意識するようにしましょう。
さくらんぼ関連の食べ物
- さくらんぼの缶詰
- 缶詰は基本的にシロップ付けで糖分がとても多く、また着色料など添加物が使用されている製品が多いため、オススメはできません。
- ドレンチェリー
- お菓子などに使用されていることが多い食品で、原料はさくらんぼですが、砂糖や着色料などを使用しているので、オススメできません。
《さくらんぼの種を食べてしまったら》
確実に噛んだとわかるのであれば、すぐに病院に連れていってください。
また、種は硬くて鋭利なので、噛み砕かなかったとしても器官を傷つけてしまう可能性もあります。
そのため、種を誤飲してしまった場合は、無理に吐かせようとせず動物病院に相談してみるとよいでしょう。
食べてしまったと不安になって記事を見ている方は、以下をチェックしてみください。
チェック項目
- 種は食べていないか?
- 実以外は食べていないか?(茎・葉・花など)
- 未熟な実は食べていないか?
次に、種を食べてしまった(種を噛んでいる)場合は、すぐに病院に連れていってください。
丸呑みの場合
便と一緒にでる可能性があるので様子見ですが、様子がおかしい場合はすぐに獣医さんに相談してください。
わからない場合
病院に連れていってください。
《犬のアレルギーについて》
愛犬によっては、アレルギーの症状がでる場合があります。
さくらんぼを食べて、少しでも様子が変だと感じたら、アレルギーの可能性がありますので、獣医さんに相談してください。
- 目の充血
- 倦怠感
- 嘔吐
- 下痢
- 痒がる
- 発疹
《犬にさくらんぼを与える場合のまとめ》
いかがでしたでしょうか?
甘くて栄養素が多いさくらんぼですが、少しでも食べ方を間違えると悪影響を及ぼしてしまいます。
そのため、リスクを考えるとあまりオススメはしづらいですね…。
また、さくらんぼを食べてよいか、微妙に判断しづらいですよね!
一言でまとめると、「スーパーで売られているさくらんぼの実は大丈夫です!」
しかし、私たちが食べているととても甘い香りがするので、おねだりすると思いますが、実のみ食べさせましょう。