秋に旬を迎える「栗」ですが、そのまま焼いたり、スイーツや栗ごはんとして食べたりなど、いろいろな食べ方ができる食材だと思います。
味も甘く香りも良いので、喜んで寄ってくる愛犬も多いかと思います。
私も見た目の色や固さなどから犬にとって、栗は危険な気がしてならない食べ物の一つでした。
秋の味覚である栗は犬に与えてもよいか?について調べてみました。ご参考にされてはいかがでしょうか?
《犬に栗は与えても大丈夫?》
答えは〇!
犬に栗を食べさせても問題なし!ただし、アレルギーや尿路結石のリスクに注意!
栗には犬が中毒を起こすような成分は含まれていません。
ただし、頻繁に食べさせてしまうと尿路結石などのリスクが高まりますので、毎日など頻繁には与えないようにしましょう。
さらに、殻や渋皮は消化に悪いにであたえないようにしましょう。
《犬が栗を食べる時の良い点(メリット)》
栗は糖質が豊富に含まれており、甘味を強く感じる食べ物です。
主に炭水化物でありカロリーも高めです。
さらに、水分が58%含まれているため水分補給になり、食物繊維も含まれているので食べ過ぎなければ便秘解消にも効果があります。
そのため、食欲のない犬に栗を与えてみるとよいかもしれません。
また、栗のでんぷんは、熱からビタミンなどの栄養を保護してくれるため、ビタミンを効率よく摂取できます。
《栗に含まれる栄養》
栗は種であり、その種が発芽して成長するために必要な栄養素が集まっています。
ビタミンやミネラルが豊富ですが、特にビタミンEを多く含んているのが特徴的です。
- ビタミンE(脂溶性ビタミン:油と-緒に摂ると吸収しやすくなる)
- ★抗酸化作用
- 血管や細胞を保護する役割があり、血流を良くする働きがあります。
- シニア犬や体の弱い犬に取り入れさせたい成分です。
- ビタミンC(水溶性:水に溶ける)
- ★抗酸化作用
- 犬の老化を防止する効果が期待できます。
- 犬はビタミンCを体内でつくることが可能ですが、シニア犬や体の弱い犬は、多くのビタミンCが必要なため、外から取り入れる必要があります。
- 炭水化物(糖質)
- ブドウ糖や果糖などから構成されている単糖から構成されているもの。
- 三大栄養素と呼ばれており、エネルギー源になります。
- 犬は人に比べて吸収しずいようです。
- ビタミンA:βカロテン(脂溶性ビタミン)
- ★目の病気や老化防止、抗がん作用
- 皮膚・被毛の健康状態を保つ効果があり、白内障の予防や角膜の健康維持にも効果があります。また、造血効果もあります。
- 犬はビタミンAの上限が低く中毒になりやすく、赤血球数減少、結膜炎、肝臓・腎臓機能低下の要因になりますので、過剰摂取には注意してください。
- ビタミンB1(水溶性:水に溶ける)
- 炭水化物や糖などをエネルギーに変えてくれる手助けをしてくれます。
- 疲労回復をはじめ、皮膚や粘膜を強くしてくれる働きがあります。
- しかし、摂取しすぎると、脚気の原因になってしまいます。
- ビタミンB2(水溶性:水に溶ける)
- ★疲労回復の効果
- 犬の皮膚や被毛の保護する効果が期待できます。
- 脂肪の燃焼を助けて、エネルギーを作り出してくれる効果があります。
- ビタミンB6(水溶性:水に溶ける)
- アミノ酸などの体内にある、さまざまな酵素の合成および代謝を助ける補助的な効果があります。
- 抗アレルギーや皮膚を健康的に保つ効果があります。
- マグネシウム(摂取しすぎ厳禁)
- 体内の酵素を活性化させてくれる効果があり、エネルギー代謝や血液を健康に維持する役割があります。
- 与えすぎると結石などの原因になってしまいますので注意してください。
- カリウム(熱に弱い、摂取しすぎ注意)
- ★利尿作用
- 体内の不要な塩分を排出する効果があります。
- 脱水症状になると、水分とともにカリウムなどのミネラルも失われるので、水分補給だけではなくカリウムの摂取も欠かせません。
- 風邪や動脈硬化の予防にもなります。
- 与えすぎると、高カリウム血症などの原因になってしまいますので注意してください。
- カルシウム
- 骨や歯を形成したり健康に保つ働きをしたりするため、非常に重要な栄養素です。
- また、精神や筋肉を正常に保つ効果があり、生きていく中でとても重要な成分です。
- 犬に関しても、同じような事がいえます。
- 食物繊維
- ★便秘改善、※摂取しすぎ厳禁
- 整腸作用抜群!特に便秘に有効!腸内を洗浄し便通を促します。ただし、摂り過ぎと下痢や軟便の原因になります。
- 葉酸(貧血の予防に!)(水溶性:水に溶ける)
- 妊娠期や成長期に必要な葉酸を多く含む事で母胎や体に良い
- 体内の細胞の成長をサポートする効果があります。脳や脊髄などの発育不全も防ぐ効果があります。
《犬が栗を食べる時の悪い点(デメリット)》
栗にも注意する点や、リスクもあるようなので見ていきましょう。
《犬に栗を与えるときの注意点》
食べ過ぎ注意!
栗は炭水化物が豊富で高カロリー。
食べ過ぎると肥満の原因になります。
さらに、おなかを満たしてしまうので、本来食べる必要があるドッグフードも食べなくなる可能性があるため注意してください。
食物繊維が豊富!
食物繊維が豊富に含まれているので、食べ過ぎると消化不良や、軟便・下痢になる可能性があります。
生では与えない
加熱していない栗は非常に硬く消化に悪い。
必ず柔らかくなるまで充分加熱をしてください。
スイーツや加工品の原材料をチェック!
栗自体に問題はありませんが、砂糖が大量に使用されていたり、添加物が使用されていたりするため、それが犬にとって有害になります。
必ず原材料を確認するようにしましょう。モンブランなどのスイーツは避けましょう。
渋皮や殻は消化できません!
渋皮にはポリフェノールが含まれていますが、食物繊維も多く固いので消化ができません。
そのため、必ず取り除きましょう。
丸のみに注意!
栗は大きさや形から、犬が飲み込みやすい抜群の形をしているので、殻ごとうっかり飲み込んでしまう事故が多いようです。
飲み込んだ栗は、消化されずに腸に詰まってしまい、最悪の場合は腸閉塞などで死に至る危険がひそんでいるので細心の注意をはらってください。
※万が一丸のみしてしまった場合は、念のため病院に相談したほうがよさそうです。
《犬に栗を与える時の食べさせ方や調理方法》
栗を食べさせる時は、手作りごはんやおやつにトッピングする程度で、充分に栗の栄養分は摂取できます。
カロリーが高いので、メインのごはんには向いていません。
消化しやすい大きさにする
細かく刻んだり、砕いたりして消化しやすいようにしてあげてください。
必ず殻と渋皮を剥きましょう
食物繊維が多く、しかも硬いので消化できません。必ず取り除きましょう。
原材料が甘栗だけであれば問題なし
コンビニなどで市販されている甘栗には、砂糖や添加物のないものもあります。栗自体は問題ありませんので食べても大丈夫です。
与えてよい目安の量
- 100gあたり164kcal
- 中型犬で15g程度。中ぐらいの栗1粒程度です。
《犬のアレルギーについて》
アレルギー体質の犬もいるようです。
- 嘔吐
- 下痢
- 目の充血
- 湿疹
- じんましん
- 痒み
- 元気がなくなる
初めて与える場合は、少しずつ様子を見ながら与えてあげましょう。
少しでも異常がでたら、すぐに動物病院に相談しましょう。
《犬に栗を与える場合のまとめ》
栗には栄養分が凝縮されており、かなり高カロリーなのがわかりました。
そのため、頻繁に食べさせたり、たくさん与えると、本来食べるべき総合栄養食のドッグフードを食べなくなるようですね。
- 殻や皮は取り除きましょう。
- 必ず加熱して柔らかくしましょう。
- 食べやすい大きさにしましょう。
- 高カロリーのため、与えすぎない!
- 丸のみに注意!
秋の味覚を、わんちゃんとも一緒に満喫したいですよね!
そのために飼い主がしっかりとした知識をつけなければと本当に思うばかりです。