トマトは人間にとって、アンチエイジングとして注目されている食材ですが、犬も人間のように良い効果があるのか?
また、そもそもトマトを与えることは大丈夫なのでしょうか?
トマトに関する情報、メリット・デメリット、注意点や与え方まで調べてみました。参考にしてみてください。
《犬にトマトは与えても大丈夫?》
答えは〇!
犬にトマトを与えても問題なし!ただし完熟したものに限る。ヘタは与えないで!
犬にとって有害になる成分はありません。
また、生の状態・加熱した状態のどちらも与えられますが、与えすぎると悪影響な面も持ち合わせていますので注意が必要です。
与える場合は、完熟トマトのみを食べさせるようにしましょう。
《犬がトマトを食べる時の良い点(メリット)》
強い抗酸化作用があるリコピン
一番の特徴と言えるのは、トマトの赤色のリコピンだと思います。
このリコピンは、カロテロイドという色素の一種で、強い抗酸化作用があります。
活性酸素の発生を抑え、身体の酸化を防ぐ効果があります。
夏バテの予防に期待ができる
トマトは、水分量(水分が90%)も豊富なため、夏バテに適しています。
《トマトに含まれる栄養素》
トマトには、リコピンと共にβカロテンが豊富に含まれていることもトマトの特徴のひとつです。
しかし、ヘタや葉に含まれるトマチンという成分は犬にとっては有害となります。
リコピンは熱に強い性質があり、加熱する調理方法(炒める、茹でる)も可能です。
また、油との組み合わせでも効果が高まるされています。
- リコピン
- トマトの代表の栄養素として知られているリコピンは、抗酸化作用があります。老化の防止を助け、肥満や視力低下の予防にも効果があると言われています。トマトやスイカの赤い色はリコピンの作り出す色です。
- βカロテン:ビタミンA(脂溶性ビタミン)
- ★目の病気や老化防止、抗がん作用
- 皮膚・被毛の健康状態を保つ効果があり、白内障の予防や角膜の健康維持にも効果があります。また、造血効果もあります。
- 犬はビタミンAの上限が低く中毒になりやすく、赤血球数減少、結膜炎、肝臓・腎臓機能低下の要因になりますので、過剰摂取には注意してください。
- ビタミンC(水溶性)
- ★抗がん作用、アンチエイジング効果
- 犬の老化を防止する働きや、抗がん作用があります。
- 犬はビタミンCを体内でつくることが可能ですが、シニア犬や体の弱い犬は、たくさんのビタミンCが必要であり、外から取り入れる必要があります。
- ビタミンE(脂溶性:油と-緒に摂ると吸収しやすくなる)
- ★抗酸化作用
- 血管や細胞を保護する役割があり、血流を良くする効果が期待できます。
- シニア犬や体の弱い犬に取り入れさせたい成分です。
- 食物繊維
- ★便秘改善、※摂取しすぎ厳禁
- 整腸作用抜群!特に便秘に有効!腸内を洗浄し便通を促します。
- ただし、摂取しすぎると下痢や軟便の原因になります。
- タンパク質(三大栄養素)
- 骨や筋肉、被毛・皮膚などありとあらゆる機能に関わっています。
- そのため、タンパク質が不足してしまうと、免疫力の低下や被毛や皮膚のトラブル、精神の不安定など、いろいろな症状を引き起こしてしまいます。
- カリウム(熱に弱い、摂取しすぎ注意)
- ★利尿作用
体内の不要な塩分を排出する効果があります。 - 脱水症状になると、水分とともにカリウムなどのミネラルも失われるので、水分補給だけではなくカリウムの摂取も欠かせません。
- 風邪や動脈硬化の予防にもなります。
- 与えすぎると、高カリウム血症などの原因になってしまいますので注意してください。
- ★利尿作用
《犬がトマトを食べる時の悪い点(デメリット)》
トマトにも注意する点や、リスクもあるようなので見ていきましょう。
《犬にトマトを与えるときの注意点》
ヘタ、葉、茎、未熟なトマトは与えないで!
トマトのヘタ、葉、茎、未熟なトマトには、ジャガイモの芽に含まれるソラニンと同じような成分のトマチン(アルカロイド配糖体)という物質が多く含まれています。
栄養素の項目でも述べたように、大量に摂取すると、嘔吐や下痢を引き起こします。
与えすぎに注意
トマトは、約90%が水分であり、食物繊維も含まれているので、大量に摂取すると軟便・下痢の症状を引き起こす可能性があります。
トマトの皮は消化が悪い
トマトの皮の部分は、犬にとって消化がしにくい部分となります。
そのため、皮を剥いて与えるか、細かくみじん切りにして与えることがおすすめです。
《犬にトマトを与える時の食べさせ方や調理方法》
「加熱する」ことが効率よく摂取する方法です
トマトに含まれるリコピンは、加熱することで生の状態より、約2.5~3倍近く吸収力が上昇します。
そのため、生で与えるよりも加熱して与えた方がオススメです。
《トマトの加工品について》
- トマトジュース
- トマトジュースは無添加といえども、少量でもトマトの栄養素がギュッと濃縮されているので、すぐ過剰摂取になってしまいます。
- 500g程度でも10個分くらいは入っているため、50g程度でも1個分近くになってしまいますので、注意しましょう。
- 基本的に市販のトマトジュースは、塩分など添加物が含まれています。
- トマト缶
- 調味料が含まれていない無添加の物であれば問題ありません。
- トマト缶の中には、香辛料や添加物が含まれて味付けされているものがありますので、よく原材料を確認するようにしてください。
- トマトケチャップ
- 調味料で味付けされて添加物も含まれており、玉ねぎなども入っているのでトマトケチャップは与えないでください。
- ドライトマト
- トマトの成分が凝縮されているので、少量で過剰摂取になります。
- また、塩や砂糖で味付けされたものが多いため、食べさせない方がよいでしょう。
《犬のアレルギーについて》
トマトを与えることで、アレルギーを発症させる場合があります。
ブタクサ、シラカバ、スギなどにアトピーを持つ場合は、交差性アレルギー反応がでる場合があるので、控えておくほうがよいでしょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 痒み
- 体の震え
- 倦怠感
愛犬に与えたときに、少しでも異変を感じたら与えるのを停止して、獣医に相談しましょう。
《犬にトマトを与える場合のまとめ》
いかがでしたでしょうか?
トマトのリコピンの効果は、人間と同じように愛犬にも効果があることがわかりました。
まとめとしては、
完熟したトマトを、加熱してスープなどに入れて与えると良い。
ただし、与えすぎに注意が必要ということになります。
基本的にトマトは夏野菜ですが、比較的1年中手に入る食材ですので、正しい与え方で愛犬と一緒に健康的にトマトを楽しみましょう!