夏が旬の野菜である「きゅうり(胡瓜)」ですが、比較的年中安定して手軽に購入できる野菜ですね。
そんな良く目にする「きゅうり」ですが、犬に与えても良いでしょうか?
また、栄養素、気を付ける点などをまとめてみましたので、参考にしてみてください。
《犬にきゅうり(胡瓜)は与えても大丈夫?》
答えは〇!
犬がきゅうり(胡瓜)を食べても問題なし!ヘタ周辺は取り除きましょう。
きゅうりは90%以上が水分であり、非常にカロリーが少ないのが特徴です。
また、栄養分がほとんど無いという情報もありますが、反対に栄養素も充分含まれており、犬にとっての有害な成分もありません。
そのため「きゅうり」は、特に夏場での水分補給やダイエットでも使用できます。
《きゅうり(胡瓜)とは?》
きゅうりは、ウリ科で6月から9月ごろが旬の野菜です。
「最もカロリーが少ない果実」として、ギネス世界記録に登録されています。
100gあたり14kcal程度とありました。
《犬がきゅうり(胡瓜)を食べる時の良い点(メリット)》
骨を丈夫に保つ働きがあるビタミンKが豊富
きゅうりには、骨を丈夫に保つ働きがあるビタミンKが豊富に含まれています。
特に高齢犬には有効となります。
体温を下げて、水分補給に効果がある
きゅうりは夏野菜であり、90%以上は水分で構成されているため、特に真夏の暑い時期で愛犬が夏バテして水分補給が必要な場合は、ごはんなどでトッピング程度に与えてあげても水分補給になります。
また、犬は自分で対応を調整するのが苦手のため、きゅうりのような体温を下げてくれる食べ物は有効となります。
《きゅうり(胡瓜)に含まれる栄養素》
胡瓜は水分を90%以上含んでいるので、水分補給にぴったりの野菜です。
また、きゅうりはカリウムが含まれていますが、微量であるため、あまり気にしなくてもよいかもしれません。
- ホスホリパーゼ(ダイエット効果あり!)
- 脂肪を分解する働きがあり、ダイエット効果が期待できます。
- 肥満気味の愛犬に「かさ増し」としてトッピングするということも有効です。
- シトルリン
- ★新陳代謝を促進
- アミノ酸の一種で血管拡張作用があり、疲労回復や血流の改善に期待ができます。
- ビタミンK(脂溶性)
- ★骨を元気にする、血を固める補助効果
- 骨を丈夫に保つ効果があり、骨の形成に欠かせない成分です。
- 特にシニア犬には有効となります。
- ビタミンC(水溶性)
- ★抗がん作用
- 犬の老化を防止する働きや、抗がん作用があります。
- 犬はビタミンCを体内でつくることが可能ですが、シニア犬や体の弱い犬は、たくさんのビタミンCが必要であり、外から取り入れる必要があります。
- 食物繊維
- ★便秘改善、※摂取しすぎ厳禁
- 整腸作用抜群!特に便秘に有効!腸内を洗浄し便通を促します。ただし、摂り過ぎと下痢や軟便の原因になります。
- カリウム(熱に弱い)
- ★利尿作用
- 体内の不要な塩分を排出します。
- 脱水症状になると、水分とともにカリウムなどのミネラルも失われるので、水分補給だけではなくカリウムの摂取も欠かせません。
- 風邪や動脈硬化の予防にもなります。
- 与えすぎると、高カリウム血症などの原因になってしまいますので注意してください。
- βカロテン:ビタミンA(脂溶性ビタミン)
- ★目の病気や老化防止、抗がん作用
- 皮膚・被毛の健康状態を保つ効果があり、白内障の予防や角膜の健康維持や造血効果があります。
- モリブデン(貧血やがん予防に!)
- 貧血のガンの予防に効果が期待できるミネラル成分です。
- 銅
- ★貧血を予防する効果
- 赤血球を作り出すときに鉄が活躍しますが、その効果を助けてくれる効果が銅にはあります。
- 銅には、抗菌・抗ウイルスの効果があり、体内の免疫力向上に一役買ってくれます。
《犬がきゅうり(胡瓜)を食べる時の悪い点(デメリット)》
きゅうりにも注意する点や、リスクもあるようなので見ていきましょう。
《犬にきゅうり(胡瓜)を与えるときの注意点》
ヘタは取り除いて!
きゅうりはウリ科であるため、特有の毒性成分「ククルビタシン」が原因でまれに食中毒を起こす場合があります。
青臭く苦みを感じるのが特徴で、「唇の痺れ」「嘔吐」「下痢」などを引き起こす場合があります。
この成分は主に「ヘタ」の周辺に多く含まれており、必ずきゅうりのヘタ及び周りは取り除きましょう!
あたえすぎに注意
きゅうりは低カロリーですが、水分が多いので、下痢や便秘などの原因になり、さらに、カリウムなどによる利尿効果があるので、おもらしなどの原因になってしまいます。
《犬にきゅうり(胡瓜)を与える時の食べさせ方や調理方法》
きゅうり(胡瓜)は「生」のまま与えても問題ありません。
むしろ「生」の方が、きゅうりの良さを最大限に引き出す事ができます。
「生」で与える場合は、農薬などを取り除くためによく洗ってください。
また、老犬など消化器官が弱っているわんちゃんには、きゅうりの皮を剥いてあたえてあげましょう。
食べやすい大きさにカットする
犬は噛まずに飲み込む習性があります。
きゅうりは案外固くて(特に皮)、喉に詰まら差ないように食べやすい大きさにカット(2、3cm程度)またはすり潰してあたえましょう。
味付けはしない
塩やドレッシングなどの味付けは控えましょう。
塩分過多やドレッシングにたまねぎなどが使用されていたりなどで、思わぬ事故につながってしまいます。
一日であたえる量の目安
- 小型犬:2~3cm程度
- 大型犬:1本以内
《きゅうりを使った料理について》
きゅうりの漬物やピクルスなど
漬物は犬には適していません。
塩分がとても多く、香辛料や添加物を使用している場合が多い。
特に漬け物の場合は中身まで、しっかり染み込んでいる事が多いので、あたえないようにしましょう。
かっぱ巻き
調味料が使用されていればよいのですが、お寿司などのように使用されている場合は、あまりあたえないほうがよいでしょう。
《犬のアレルギーについて》
きゅうりは、「スイカ」「メロン」と同じウリ科のため、ウリ科に対してのアレルギーが出る場合があります。
初めて与える場合は、少しずつ様子を見ながら与えてください。
少しでも異変が現れたら、すぐに食べさせるのをやめて獣医さんに相談してください。
- 下痢
- 嘔吐
- 痒み
- 目の充血
- 倦怠感
《犬にきゅうり(胡瓜)を与える場合のまとめ》
いかがでしたでしょうか?
きゅうりは、無条件であたえてもよいと勝手に思って何も調べてませんでしたが、調べてみると、あたえてもよいがうまい使い方することで、さらに愛犬には効果があるものだと感じました。
きゅうりは「生」で、食べやすい大きさにカットして、味付けしないで適量を与える。
夏野菜のため、夏バテ中の愛犬に水分補給として食べさせてあげたり、低カロリーのため肥満気味の愛犬に「かさ増し」として、食べさせてあげるなどしてあげてみてください。
また、無理に食べなくてもよい食材のため、食べないのであれば無理に食べさせる必要もありません。