《犬の種類》ふわもこのまんまるな瞳と鼻ペチャ犬「シーズー」(Shih Tzu)

《犬の種類》ふわもこのまんまるな瞳と鼻ペチャ犬「シーズー」(Shih Tzu)

長く美しい被毛で表情豊かなシーズーは、多くの家庭で飼われているほどの人気犬種です。

人とも友好的に接し、環境の変化にも比較的強いほうです。

さらに、穏やかな性格のため飼いやすい犬種です。

《犬(シーズー)データ》

  • 英語表記 : Shih Tzu
  • 原産国 : 中国
  • サイズ : 小型犬

《シーズー歴史(ルーツ)》

シーズの起源といわれる「ラサ・アプソ」犬種は、チベットの仏教の中では、とても神聖な犬として扱われてきました。

また、チベットは昔から中国との交流関係を持っていたため、その「ラサ・アプソ」は、神聖な犬として献上されてきました。

神聖な犬として献上された「ラサ・アプソ」と、もともと中国で存在していた「ペキニーズ」との交配で「シーズ」が生まれました。

その交配された犬も、中国の王宮内でとても大切にされ「門外不出の神聖な犬」として扱われてきました。

繁殖も王宮外の犬と混血されることなく、長い間固定化されてきました。

「シーズー」が門外へ出るきっかけとなったのは、19世紀ごろに起こった「第二次アヘン戦争」により、清王朝の城が陥落してしまったことによるものでした。

その時に、中国王宮内に残された犬たちは、イギリス・フランス軍によって、奪われる事となってしまいます。

その一部は、イギリスに持ち帰られた犬好きな王侯貴族の手によって保護されます。

王侯貴族の手によって保護された犬とアヘン戦争以前に清王朝から贈られていたシーズーが土台となり、シーズーは改めて繁殖することとなります。

20世紀ごろ前半ごろ、計画的な繁殖がされることになり、1934年ごろ英国ケネルクラブによって、犬種公認されたことからシーズーの歴史がスタートします。

日本に来たのが1960年代前半とされ、現在では人気犬種の一つになっています。

ややプライドは高めですが、社交的で頭がよくしつけがしやすいので、世界的に人気のある犬種となりました。

《シーズーの特徴》

ふわふわの小さな体で、まんまるな瞳と鼻ペチャ、耳は垂れ耳となっています。

また、ダブルコートですが、抜け毛が比較的少ないのも特徴となります。

中国での「獅子犬」以外にも、鼻が「菊」に見えることから「クリサンセマム(chrysanthemum)となり、「クリサンセマム・ドッグ」とも言われてきました。

《シーズー大きさ(サイズ)》

  • 体高:20cm~30cm程度
  • 体重:4kg~8kg程度

体高は26.7cm以下、体重は4.5~8.1kgが標準とされています。

《シーズーの被毛、毛色(何色・何色)について》

寒冷地にルーツをもつシーズーは、寒さから身を守るために多くの被毛で覆われています。

さらにダブルコートとなっており、熱が逃げないような作りになっています。

そのため、冬には強いですが、熱がこもりやすいため、夏場は苦手で熱中症になりやすいので、対策が必要となります。

「ソリッド」と言われる単色からパーティー・カラーなどあらゆる毛色が公認されています。

日本では、ホワイトをベースにした「ホワイト&ゴールド」や「ホワイト&ブラック」などが多く見られます。

反対に「ホワイトを含まないパーティー・カラー」「ソリッド」「ゴールド」「ブラック」「ホワイト」「シャンパン」「レバー」などが、珍しい色とされています。

また、シーズーは成長するにつれて毛色が変化するのも特徴です。

成長することで、「ソリッド」の単色になることもあるようです。

《シーズーの性格》

性格は、人懐っこくて愛嬌たっぷりです。

他の犬とも友好的に接することで、比較的多頭飼いもしやすいといえます。

また攻撃性が低く、無駄吠えや噛み癖は比較的少ないようです。

しかし、プライドが高く繊細で頑固なので、根気よくしつける必要があります。

元気いっぱい遊びまわるというより、思慮深く、気遣いをしながら飼い主といつも一緒に寄り添ってくれるので、お年寄りなどのパートナーなどセラピー犬として向いています。

シーズー

《シーズーの飼い方や日々のケアについて》

食べかすや水分を拭き取ってあげましょう。

顔の構造上、広範囲に食べかすや水分がついてしまいがちで、汚れやすいのも特徴です。

放置しておくと、皮膚病などの原因になりますので、こまめにふき取ってあげましょう。

ダブルコートのため、ブラッシングはこまめにしてあげましょう。

シーズーは、お手入れを少しでも怠ると、毛玉になり汚れやゴミがついてしまいます。

体温調整が苦手

シーズーは鼻先が短く呼吸器系が比較的弱く、体温調整が苦手なため、空調などの温度管理が必要となります。

そのため、室内飼いの犬種と言えます。

定期的にトリミングしましょう

シーズーの被毛は伸びるのが早く、どんどん長くなります。

そのため、定期的なトリミングが必要となります。

被毛が伸びてくると、目に入り傷つけてしまうので、リボンやゴムなどもしてあげてください。

フルコートやサマーカットなどから、個性的なカットのシーズーもよく見かけます。

このようにオシャレを楽しめるのもシーズーの魅力の一つです。

においについて

シーズーは、食べ物や飲み物が口の周りについたり、皮脂がたまりやすいことから、定期的(月1~2回)にシャンプーしたり、食べ残しなどは綺麗にふき取ってあげましょう。

《シーズーのしつけについて》

シーズーは比較的穏やかな性格ですが、プライドが高く頑固な面もあります。

そのため、子犬のころから主従関係をはっきりしておかないと、特定の人にだけ吠えたり、しつけが入りにくかったりします。

しかも、頑固な一面をもつので、一度決めてしまうとなかなか曲げません。

トイレのしつけ、吠え癖、噛み癖などは、子犬のころから行っておきましょう。

《シーズーの散歩や運動について》

シーズーは小型犬ですが、室内だけでなく1日に朝夕の2回、30分~1時間程度は散歩してあげてください。

散歩には気分転換になったり、社会性を身に着ける事ができる場所です。

《シーズーの気を付けたい怪我、病気》

目の病気(角膜症・白内障・緑内障)

大きな眼球なので、とても傷つきやすく白内障の原因になりやすい。
皮膚炎(マラセチア皮膚炎など)

祖先はチベットなどの乾燥地帯で誕生しているので、日本のような高温多湿の環境を苦手としています。

アンダーコートなどの被毛には湿気を含み、菌が繁殖しやすい環境が整ってしまい、皮膚炎になりやすいとされています。

そのため、十分ケアやお手入れをしてあげてください。

  • 外耳炎(がいじえん)
  • 鼻腔狭窄(びくうきょうさく)
  • 口蓋過長(なんこうがいかちょう)
  • 気管虚脱(きかんきょだつ)
  • 熱中症(ねっちゅうしょう)

シーズーの平均寿命

平均寿命:15年前後

シーズーの平均寿命は、犬の平均的な寿命となります。

《シーズーの値段・価格帯》

シーズーの相場価格は、10~30万円
血統・顔・毛色・体の大きさや月齢などで変化します。

シーズー

《シーズーについてのまとめ》

シーズーは被毛や温度管理が必要な室内飼いが推奨される犬種になります。

穏やかで飼いやすいとされるシーズーですが、頑固な一面があるため子犬のころのしつけが重要となりますので、子犬のころから粘り強く接してあげましょう。

穏やかで飼い主にそっと寄り添ってくれる特徴から、セラピー犬としてもよく知られていますので、お年寄りの方などにはぴったりの犬種とも言えます。

ただ、特徴として抜け毛が比較的すくなく、被毛が長いのでお洒落を楽しめるのもメリットの一つだと思います。

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