アボカドは最近になって注目されてきた食べ物の一つですね。
サンドイッチ・サラダ・丼ものなどにも使われる事もあり、好きな人も多いはず。
しかも、私たち人間にとっては「森のバター」と言われるほどの栄養満点の食べ物ですが、犬にとってはアボカドはリスクを伴う危険な食べ物です!
それでは、なぜリスクを伴うのか?アボカドについていろいろ調べてみました。参考にしてみてください。
《アボカドに含まれる成分に対する人と動物の違い》
私たちに人間にしてみれば、「森のバター」と言われるほどの栄養満点な食べ物ですが、犬や猫に対しては「ただの危険な食べ物」となります。
その理由は「ペルジン」というアボカドに含まれている成分が原因で、私たち人間は耐性をもっていますが、犬や猫はペルジンに対する耐性を持っていません。
ただしアボカドは数百種類と品種がとても多く、品種によって「ペルジン」含有量の多い少ないがありますが、日本のスーパーなどで売られている品種は「ペルジン」含有量がかなり多い品種との事なので、毒性は強いという事になります。
また、アボカドを原料とするペットフードがあることが多く挙げられていました。
これはペルジンの含有量が少ない品種を使用し、さらに無毒化していることでドッグフードとして利用されているんですね。
アボカドに含まれる成分
アボカドは森のバターと言われるのでやはり、栄養価はとても高いのは魅力的です。
アボカドの脂肪酸はほとんどが不飽和脂肪酸で、さらに数十種類のビタミン類やミネラル類があります。
ペルジンについて
アボカドに含まれる「ペルジン」は、果肉以外にも種皮や種・葉っぱなどにも含まれています。
犬や猫には「ペルジン」に対する耐性がないため、中毒症状を起こします。
この中毒症状は、下痢や嘔吐程度から命を落とす危険性を秘めているため、危険度は高めです。
ただし、アボカド品種はかなり多くあり、品種によって「ペルジン」の含有量に差があります。
日本で一般的には販売されている(グアテマラ種)のような「ペルジン」の含有量が多いものから、ドッグフードに使用されている程度の含有量のものまでさまざまです。
《犬がアボカドを食べると現れる症状》
食べた後に症状が現れた場合は中毒を疑いましょう。
※アボカドは、天然ゴムと樹液成分が同じのため、天然ゴムアレルギー(テラックスアレルギー)の原因になります。
ただ、ぶどう・キシリトールのように急変し昏睡状態になる可能性は低めですが、重症化すると命の危険にさらされるので少しでも症状がでたら獣医に相談しましょう。
適切な処置をすると後遺症が残る可能性は極めて低いので安心してください。
代表的な症状は「下痢」や「嘔吐」です。
- 嘔吐
- 軟便・下痢
- 呼吸困難
- 痙攣
- うっ血
- 胃腸などへの炎症
- 心臓疾患
《犬がアボカドを食べると危険な量》
犬種の種類・体質・大きさ・体調などで大きく変わり、また、ペルジンの含有量にも影響があるため、致死量まだ明らかにはなっていないようです。
現在、中毒量や致死量が不明で、素人目にはどの品種が含有量多い少ないかわからないし、そこまでして食べさせる必要があるのかを考えると疑問が残ります。
そのため、与えないという選択肢が自然ではないかと思います。
《アボカドのどの部分が危険なのか?》
アボカドに含まれる(ペルジン)は「葉」「種」「種皮」「熟していない果肉」に多く含まれている。
特に種皮・種には有害な成分が多いので、胃腸に障害の残す危険があります。特に危険な場所を食べた場合は獣医に相談しましょう。
《犬がアボカドを食べてしまったら…。》
「葉」「種皮」「種」は問答無用で病院に相談!!ペルジン大量摂取の危険性大です。
アレルギーを持っていない健康な犬が少し食べてしまった場合は経過観察で問題はなさそうですが、食べ物に関してアレルギーがある犬の場合(または不明)は、すぐに獣医に相談しましょう。
代表的な症状は「嘔吐や下痢」です。
いくら注意しても、ふとした瞬間に食べてしまったり、不注意で食べてしまうことがあると思います。
もし食べてしまったら慌てず、少しでも悩んだら獣医に相談しましょう。
《犬に症状がでるまでの時間》
一般的には、嘔吐や下痢などの中毒症状は12時間以内に現れ、24時間以内に治療しないと命の危機にさらされます。
8時間後、10時間後などに症状がでる場合があり、食べたあとは元気にしていたのに急に症状がでてきたという事もありますので、もし食べたかもしればいと思った時点で獣医に相談することをお勧めします。
注意したいのが、家で無理やり吐かせたりしないで、必ず医師に相談して判断にゆだねてください。
病院に連れていけない場合
夜中・祝日など、かかりつけの病院自体が閉まっている場合ってありますよね。
いつどうなるかわからないし、病院が開いていない時に限って起こるもの。
そんなときにも対応できるように、金額は少し高くなりますが、夜間病院や祝日でも診てくれる病院は必ず押さえておきましょう!
《犬とアボカドに関するまとめ》
アボカドに関しては、「食べてもよい!」といっていたり、「食べてはだめ!」といっていたりまだまだ不明な点が多い食べ物ですね。
もともとは「森のバター」であると言われるほどの栄養価が高いので、愛犬に食べさせたいと思う気持ちになるのもごくあたりまえなのではと思います。
しかし、栄養が豊富なためにリスクをおかしてまで食べるという事に関しては疑問です。基本的に犬はドッグフードという総合栄養食でしっかり栄養を補給できているのですから…。
いくら注意しても、目を離している隙や、保管していたのに食べてしまっていた!など、事故もあると思います。
私たちができることは、食べ物や犬の性質や特性をよく理解することで、慌てず冷静に対応することで、愛犬を守る事ができる可能性が「グッ」と上がります。
私も、同じ状況になった場合はどうなるかわかりませんが…。
とにかく、素人の私たちが勝手に判断し、処置しないでしっかりと獣医などに相談し判断を仰ぐことが大切であると感じました。