私たち日本人にとっては、味噌汁やサラダなどによく使われており、とても馴染みのある食材の一つですよね。
しかし、犬にとって海藻である「わかめ」は食べさせても問題ないしょうか?
成分や注意点などをまとめてみましたので、参考にしてみてください。
《犬にわかめは与えても大丈夫?》
答えは〇!
犬にわかめを与えても問題なし!
犬がわかめを食べても特に問題ありませんが、食物繊維が豊富に含まれているため食べ過ぎはいけません。
適量であれば腸内環境を整える働きがありミネラルも豊富なので、犬にとって良い働きをしますが、食べ過ぎると食物繊維やヨウ素の摂り過ぎなどによりマイナスの働きをします。
《犬がわかめを食べる時の良い点(メリット)》
「海の野菜」と言われるほど栄養価が高くて低カロリーな食材です。
食物繊維やミネラルが豊富で、犬の手作りごはんなどのトッピングに取り入れてもよいでしょう。
犬にとっては少量でも十分栄養が効率よく摂取できます。
葉酸やヨウ素が豊富!
わかめには葉酸やヨウ素が豊富に含まれており、体の成長に役立つ効果がたくさんあります。
特に成長期の仔犬や妊娠中の犬にしっかり摂取させたい成分です。
低カロリーでダイエットにぴったり!
わかめはかなりの低カロリーで、ダイエットに最適なビタミンB群が豊富に含まれているので、肥満気味の犬には最適です。
腸内環境を整える食物繊維が豊富!
わかめには、水溶性植物繊維や不要性食物繊維などの植物繊維が豊富に含まれています。
そのため、便秘の改善や大腸がんの予防にもなりますが、過剰摂取すると軟便や下痢の原因になりますので、注意してください。
- 水溶性食物繊維:アルギン酸、フコダインなど
- 不要性食物繊維:セルロースなど
《わかめに含まれる栄養素》
わかめにはミネラルやビタミンも含まれていますが、食物繊維(セルロース、アルギン酸など)が豊富に含まれています。
特にわかめに含まれるヨウ素の含有量は他の食材に比べ、トップクラスになります。
- ヨウ素(ヨード)
- 骨格や脳の発達に関わる「甲状腺ホルモン」の合成に必要なミネラル成分で、体の新陳代謝を促進させます。
さらに甲状腺がんの予防にもなります。
- 骨格や脳の発達に関わる「甲状腺ホルモン」の合成に必要なミネラル成分で、体の新陳代謝を促進させます。
- 食物繊維
- ★便秘改善、※摂取しすぎ厳禁
- 整腸作用抜群!特に便秘に有効!腸内を洗浄し便通を促します。ただし、摂り過ぎと下痢や軟便の原因になります。
- セルロース
- 植物細胞の細胞壁を構成している炭水化物の一種でありますが、食物繊維に分類されています。
- 腸の働きを安定させる働きがあり、便秘の予防に効果が期待できます。
- フコダイン
- 海藻にはフコダインという栄養素が豊富に含まれています。
- 抗がん効果や抗腫瘍効果、免疫力を向上させてくれる効果などがあります。
- カルシウム
- 骨や歯を形成したり健康に保つ働きをしたりするため、非常に重要な栄養素です。
- また、精神や筋肉を正常に保つ効果があり、生きていく中でとても重要な成分です。
- 犬に関しても、同じような事がいえます。
- ナトリウム
- 栄養素の吸収を促進し血圧を調整する働きがあります。また、体内の水分バランスなどの維持を助ける役割があります。
- マグネシウム(摂取しすぎ厳禁)
- 体内の酵素を活性化させてくれる効果があり、エネルギー代謝や血液を健康に維持する役割があります。
- 与えすぎると結石などの原因になってしまいますので注意してください。
- カリウム(熱に弱い、摂取しすぎ注意)
- ★利尿作用
- 体内の不要な塩分を排出する効果があります。
- 脱水症状になると、水分とともにカリウムなどのミネラルも失われるので、水分補給だけではなくカリウムの摂取も欠かせません。
- 風邪や動脈硬化の予防にもなります。
- 与えすぎると、高カリウム血症などの原因になってしまいますので注意してください。
- 葉酸(貧血の予防に!)(水溶性:水に溶ける)
- 妊娠期や成長期に必要な葉酸を多く含む事で母胎や体に良い
- 体内の細胞の成長をサポートする効果があります。脳や脊髄などの発育不全も防ぐ効果があります。
- ビタミンA:βカロテン(脂溶性ビタミン)
- ★目の病気や老化防止、抗がん作用
- 皮膚・被毛の健康状態を保つ効果があり、白内障の予防や角膜の健康維持にも効果があります。また、造血効果もあります。
- 犬はビタミンAの上限が低く中毒になりやすく、赤血球数減少、結膜炎、肝臓・腎臓機能低下の要因になりますので、過剰摂取には注意してください。
- ビタミンB1(水溶性:水に溶ける)
- 炭水化物や糖などをエネルギーに変えてくれる手助けをしてくれます。
- 疲労回復をはじめ、皮膚や粘膜を強くしてくれる働きがあります。
- しかし、摂取しすぎると、脚気の原因になってしまいます。
- ビタミンB2(水溶性:水に溶ける)
- ★疲労回復の効果
- 人間にとっても、疲労回復や老化防止、美肌には欠かせないと言われているほどのビタミンですので、同じように犬の皮膚や被毛の健康を維持するために必要な栄養素となります。
- また、脂肪の燃焼を助けてエネルギーを作り出してくれる効果があります。
- ビタミンB6(水溶性:水に溶ける)
- アミノ酸などの体内にある、さまざまな酵素の合成などを助け、活性化させてくれる補助的な効果があります。
- 精神を整え安定させる働きや、皮膚や血液の働きを正常に保ち、健康的な身体を作るために欠かせないビタミンです。
- ビタミンC(水溶性:水に溶ける)
- ★抗酸化作用
- 犬の老化を防止する効果が期待できます。
- 犬はビタミンCを体内でつくることが可能ですが、シニア犬や体の弱い犬は、多くのビタミンCが必要なため、外から取り入れる必要があります。
- ビタミンK(脂溶性:油と-緒に摂ることで吸収されやすい)
- ★骨を元気に!
- 骨を丈夫に保つ働きがあり、骨を形成に欠かせない成分です。
- 健康な血液の維持・止血効果もあるといわれており、特にシニア犬には有効となります。
《犬がわかめを食べる時の悪い点(デメリット)》
わかめにも注意する点や、リスクもあるようなので見ていきましょう。
《犬にわかめを与えるときの注意点》
スーパーなどでも売られている「増えるわかめ」などの、乾燥したわかめは何倍にも膨らみます。
食べやすい大きさに細かく刻む
わかめは消化に悪いので、できるだけ細かく刻みましょう。
また、煮る事でさらに食べやすくなります。
食べ過ぎに注意!
犬は人間に比べ食物繊維を消化する能力が弱く、軟便や下痢になる原因になります。
ヨウ素の摂り過ぎは、有害にもなるので注意しましょう。
少量でも十分栄養は摂取できるので、毎日ではなく、週に1~2回程度でして少量にしましょう。
加工品の下処理は入念にしましょう。
乾燥わかめ
しっかりと水で戻してふやかりてから食べさせましょう。
そのまま食べさせると胃の中で膨張し、事故につながるためやめましょう。
塩蔵わかめ
塩気を取るためによく洗い流しましょう。
しかしそもそも塩が多いので食べさせない方が良いでしょう。
《犬にわかめを与える時の食べさせ方や調理方法》
加熱調理する事をおすすめします
生で食べても大丈夫ですが、加熱することで消化しやすくなり殺菌もできるため、安全に食べることができます。
ドッグフードに少量トッピング程度にまぜてあげるとよいでしょう。
また、細かく刻んだわかめと一緒に野菜やお肉などを煮て、バランスのとれた消化しやすい犬用のスープになります。
加熱の際の茹ですぎ注意!
わかめをゆでる際は、栄養素が損なわない程度にサッと茹でるようにしましょう。
または、茹でたスープと一緒に食べさせるのもありです!
塩分に注意!
スーパなどで売られているわかめは、塩分が多く含まれているものが多いので、原材料を良くみて購入するようにしてください。
おすすめなのは「無塩わかめ」「減塩わかめ」などの、塩分が抑えられているものです。
わかめなどの海藻類を食べさせるときは、塩分に気を付けてたべさせるようにしましょう。
メインではなく副菜で!
わかめはトッピング程度にし、主食の総合栄養食であるドッグフードの妨げにならないようにしましょう。
茎わかめ・めかぶ
「茎わかめ」や「めかぶ」も犬が食べても問題ありません。
《犬のアレルギーについて》
乳製品のアレルギーのある犬にとっては、カルシウムなどのミネラル成分は貴重な栄養源となります。
また、アレルギーなど心配な点がある場合は獣医さんに相談しましょう。
《わかめを食べると毛が伸びる!?》
それは、科学的根拠はありません。
「わかめを食べると被毛が伸びる!」という目的で犬に食べさせるのはやめましょうね!
《犬にわかめを与える場合のまとめ》
わかめは、少しの量で十分に、わかめの栄養が摂取できるんですね!
食べさせ方は、塩分の無いわかめを小さく刻んでサッと茹でてトッピングするか、肉や野菜と一緒に煮てスープにしてあげるとよいみたいですね。
私も実践してみます!いかがでしたでしょうか?
わんちゃんと一緒に日本人ならではの食材を楽しみましょう!