《犬(フレンチブルドッグ)データ》
- 英語表記 : French Bulldog
- 原産国 : フランス
- サイズ : 中型犬
「フレンチブルドッグ(英名:French Bulldog)」はイギリス原産のブルドックから誕生したフランス原産の中型犬種です。
《フレンチブルドッグ歴史(ルーツ)》
フレンチブルドッグは「ブルドッグ(イングリッシュブルドッグ)」の血を引いており、19世紀の末期ごろにフランスに持ち込まれます。
フランスのブリーダーによって、愛玩犬を目的とした品質改良が繰り返されていきます。
ブルドッグ自体も闘犬として活躍していた経緯もあったことから、パグなどの小型犬と交配させて愛玩犬に改良されていきました。
やがて、ブルドッグの本来の姿である、獰猛さが抑えられた「フレンチ・ブルドッグ」が誕生します。
そして現在は、「フレブレ」という愛称で、愛玩犬として人気の犬種となっています。
落ち着いた性格と無駄吠えの少なさ、そして、運動量が少なくても短毛のため手入れがいやすいことから年々人気が高まっています。日本にやってきたのは大正時代のことで、昭和の初期になると多くの家庭で飼育されるようになりました。
一時は人気低迷となりましたが、2000年代に入ると人気が再燃しています。
《フレンチブルドッグの特徴》
フレンチブルドッグは、大きな頭と耳を持ち、胴体は筋肉質でがっちりしている。
しっぽは生まれつき短いため、尻尾で感情を読み取れません。
そのためか、表情はとても豊かです。
毛質は短毛で、皮膚に独特なたるみがあり、おてこには深いシワがあり、「アンダーバイト」と呼ばれる口も特徴の一つです。
そして、フレンチブルドッグの大きな耳は、まるでコウモリが羽を広げた耳に見える事で「バット・イヤー(こうもり耳)」と言いいます。
最大の特徴である耳について
フレンチブルドッグの品種として固定されるまでの間は、垂れ耳(ローズイヤー)とピンと立った耳(バットイヤー)の2種が認められていました。
やがて、アメリカの繁殖家たちによって、フレンチブルドッグの耳は、バッドイヤーが標準であると定められます。
《フレンチブルドッグの大きさ(サイズ)》
- 体高:30cm前後
- 体重:10kg前後
《フレンチブルドッグの被毛、毛色(何色・何色)について》
フレンチブルドッグの毛色
- フォーン(単色) : 口元は黒く、明るい茶色の被毛をしています。
- ブリンドル(縞目) : 黒色がベースで濃い茶色や白色がところどころ入っています。
- パイド : 白色がベースでフォーン(単色)やブリンドル(縞目)がところどころに入っています。
他に、とてもめずらしい「ブラック&タン」(黒に茶色の斑点が入る)があります。
フレンチブルドッグの被毛
被毛は短くて柔らく、艶があります。
季節ごとに生え変わるため、抜け毛は多い犬種です。
《フレンチブルドッグの性格》
基本的には人なつっこく穏やかで、家族には甘えん坊です。
コワモテの見た目とは異なり、とても愛情深くおおらかな性格です。
また、穏やかで神経質な面が少ないので、無駄吠えを起こしにくいのも特徴です。
しかし、ブルドッグの血を受け継いでいるためか、攻撃的な面や用心深い面を見せたりすることもあります。
さらに、好奇心旺盛で遊ぶことが大好きで、楽しいことにはすぐ夢中になります。
しかし、突然飽きてどこかにいってしまったり、急に寝はじめたりする自由な面はとても可愛いです!

《フレンチブルドッグの飼い方や日々のケアについて》
フレンチブルドッグの飼い方
フレンチブルドッグは活発ですが、短頭種の筋肉質であるがゆえに環境面に少し繊細な一面をもっています。
温度管理は絶対!
フレンチブルドックのようなマズルの短い短頭種の犬種は、呼吸での体温調整苦手としています。
また、筋肉質であるため、特に夏場が苦手ですので、夏の散歩は気温の低い時間にしたりほどほどにしましょう。
室内などで遊びを中心に軽い運動することで十分です。
反対に寒冷地などの冬場などは、服を着せてあげましょう。
皮膚はデリケート
フレンチブルドックは、抜け毛がとても多いため、こまめにブラッシングしてあげましょう。
また、顔などのシワ部分には汚れがたまりやすく、においや炎症の原因になるので、シワの部分は特に清潔にしてあげましょう。
眼球が傷つきやすい
フレンチブルドックは、眼球が大きくて少し突出しているので非常に傷つきやすい。
家具やおもちゃ、先の細いものや尖ったもの(ハンガーなど)には注意してください。
《フレンチブルドッグの散歩や運動について》
フレンチブルドッグは短頭種で、鼻が低く気道が短い作りをしています。
そのため短頭種は、体内の温度調整が苦手です。特に夏場の熱中症に注意しましょう。
運動量は控えめに
フレンチブルドックは活発ですが、激しい運動すると呼吸が苦しくなりやすい。
そのため、日々の運動は、短時間のお散歩と室内遊びで充分と言われています。
散歩について
フレンチブルドッグの散歩は短時間で構いませんが「不要」ではありません。
散歩することで、気分転換やストレス発散、社会化に大きな役割があるので、短時間(10~30分程度)でも外で散歩してあげるようにしましょう。
気を付ける点としては、特に夏場が苦手で熱中症になりやすく、散歩の時間帯などを涼しい朝や夜に短時間(10分程度)の散歩にとどめておくようにしましょう。
《フレンチブルドッグの気を付けたい怪我、病気》
短頭種に起こりやすい病気
- 呼吸不全
- 鼻腔狭窄
- 軟口蓋過長症
- 気管虚脱
- 喉頭虚脱
- 甲状腺異常
- 脊髄疾患
- 熱中症
- 皮膚病
しわが汚れやすいため皮膚病の原因になりやすい。
さらに短毛なため、直接皮膚に触れやすく、虫刺されや接触アレルギーになりやすい。
フレンチブルドッグは目が大きく突出していることから眼の病気になりやすい
- 結膜炎
- 角膜炎
- ヘルニア
- 聴覚障害
- 白内障にかかりやすい。
フレンチブルドッグの平均寿命
9~11歳

《フレンチブルドッグの値段・価格帯》
フレンチブルドッグの相場価格は、35万円前後
血統・顔・毛色・体の大きさや月齢などで変化します。
《フレンチブルドッグについてのまとめ》
フレンチブルドッグは、見た目はコワモテですが、おおらかな性格で人懐っこく甘え上手です。
さらに運動量も少なく、無駄吠えも比較的しない犬種なので、集合住宅などの都会で飼うことには向いていると思われます。
ただし、温度調整など環境面に繊細な部分があるので、家族に迎える場合はしっかり整えてあげることが必要となります。